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腐ハウスブログ

腐女子4人でシェアルームしてます。

腐ハウスの毎日とそれぞれの毎日

キンプリ見てきました

キンプリという単語を最初にどこで見たのか定かではないが、気がついたらTLに「キンプリ…」「キンプリはいいぞ」「シャブ」という単語が流れてくるようになっていた。なんだキンプリって。
ちょろっと絵を見てみて、最初は「このひとこういうのがすきなのかー」的な印象を持つようなひとたちがキンプリはいいぞをやっていたのだが、ふと気づくと「えっこのひとも!?あのにとも!?みんなキンプリ!!??」というメンツまでキンプリを見に行っていた。

どうしたんだ!キンプリってなんなんだ!???

よくわからず、とりあえずキンプリのホームページを見に行ってみた。

……一切意味がわからない。

「プリズム界の頂点にのぼりつめた」ってプリズム界ってどこだよ!!
とほざいていたらフォロワさんから、フィギュアスケートとアイドルを足したような競技(競技?)だと教えてもらった。
ますます意味がわからないぞ。

とにかくTL上のありとあらゆるひとたちが見に行っているキンプリ。もはや腐女子というかオタク?の必須教養となりだしているではないか。ここは、腐女子かつドルヲタとして現在を生きてる私としてはもう見に行かなくてはなならないのでは!!?????
という固い決意のもと、2016年は財政的な面から映画見るのやめようと思ったのに2月19日にしてもうそれを破って行ってしまった。キンプリ、キメるぞ!!!!!!!!!!!!!!


というわけで以下キメてきた感想です。大幅にネタバレおよび褒めてないこともあるのでご注意ください。







たまたま有給を取っており、で平日朝イチの新宿バルトナインに行ったのだが、朝イチなのに席がかなり埋まっていた。平日朝8時半だぞ!!???? この時点で狂気を感じる。ちなみに応援上映ではなかったので、噂のタカラトミー!とか叫ぶやつは聞けなかった。まあアイドルって掛け声やるよね!わかるよ!!

で、始まったんですけどもうなんつったらいいんですかね〜〜〜〜いやもうわからないよ!!!冒頭からいきなり狂気的なきらめきのなかで歌い踊りぐるぐるに回りそして無限ハグ!!!!!!!!つってなんか無限にハグしてくるんですよ。意味わからないでしょ?いやでも無限にハグしてくるんですよ!!!これがプリズムショーらしい。会場(ザハ案の新国立だった?)はペンライトとファンの歓声というか悲鳴に埋め尽くされており、オーバーザレインボウなるそのプリズムショーの主演?アイドル?スタァ??グループはとにかくキラキラキラキラァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!と歌い踊る。

その会場に遅れてやってきた主人公男子、プリズムショーを見るなり絶句、絶頂。無限にハグされて突如脱衣分裂し喘ぎながら飛翔。
いや意味わからないと思うけどほんとにそうなんだって!!!!!!

すっかりプリズムショーに骨抜きにされた主人公は、帰り道チャリンコこぎながら「世界が輝いて見える〜〜〜〜〜〜!!!!!」とアイキャンフライしてこける。しかしそこに謎の美青年(宝塚みたいな格好)が何故かおり、アイキャンフライした主人公の姿を見て「こ…これはスタァや!!!!!」と、確信。プリズムショーがすきかい!!??と突然スカウトしてくる。あんた誰だ!!!!
この間画面がずっとキラキラキラキラァ!!!!と輝いており、な…なんだこれは…これは…ハッこれがシャブ!?
なんかもう物語とか色々霞むくらい「映像」がすごい。圧倒的映像のシャブ感にやられそうになる。

スカウトしてきたのはそのプリズムショーをやってるエーデルローズとかいう学園???的なところのひとで、主人公はそこに入って自分もプリズムショーをめざすっす!!てなる。オーバーザレインボウもそこの出身で、すごい手短に3人が出会いグループを結成するにいたった話とかをして主人公を励ましてくれる。

しかしそのエーデルローズの宿敵がいるのである。シュワルツローズとかいう謎のブラック芸能事務所なのだが、見ているうちに「シュワルツローズ……ハッ SMエンタテイメント!!??」となった。
※SMエンタテイメントとは東方神起や私の推しであるSHINeeちゃんが所属する韓国の最大手ブラック芸能事務所である。
所属スタァに無茶な練習と笑顔を強い、創設者の賞賛を強要し…SMか!SMエンタテイメントか!お前はイスマンソンセンニムか!!!

とにかくこのシュワルツローズがまたすごくて謎の機械でスタァの卵を特訓したり鞭で打ったりビルの屋上の温泉でみんなで素っ裸の宴を開きシュワルツローズ!シュワルツローズ!!て連呼したりとむちゃくちゃである。なんなんだここ!!!????

そしてオーバーザレインボウの作詞作曲を担当するコウジメンバーがハリウッドにスカウトされて渡米することになる。オーバーザレインボウの最後のコンサート(違うか、ショーか?)、ギリシア風の衣装に身を包んだ3人がラーラーラ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜と歌い踊りそして空からキラキラ999みたいな列車がやってくる。行き先はハリウッドである。コウジはそれに乗り旅立つ。見送る残りのふたりの目には涙が。
この辺は今ちょうどテミンさんがソロ二作目を出してることもあり、あーーーーーーもしSHINeeの誰かがその溢れる才能をメリケンに見つけられて1人渡米とかなったらどうしようーーーテミンさんだけ渡米とか言われたら見送れるかなーーー見送れないかもーーーーーSHINee無期限活動休止とか言われたら私その場で死ぬかもーーーーーーーーーーーーー( ; ; )( ; ; )( ; ; )
と考えていたら悲しくなって泣いた。
コウジがキラキラ999に乗って空へ駆けてゆくとき、泣きながら走って追うヒロメンバーの姿に色んなものを重ねてしまい胸が痛くて泣いた。

旅立って星になってしまったコウジ。行ってしまったことに悲しみにくれるメンバー&ファン。私でも多分こうやってしくしく泣くしかないと思う。
みんながしくしく泣いているこのしめった空間で、今や!今こそプリズムショーでみんなを元気にするんや!!!と主人公はプリズムジャンプを繰り出しまくりまたも脱衣分裂して会場をときめきときゅんきゅんとラブで埋め尽くし救済する。
ここにおいて主人公はプリズムショー界の新たなるスタァとなり人々は笑顔とプリズムショーを最初に見たときのときめきをとりもどした!!!!

fin


エッ 終わり!!!??????シュワルツローズどこいった!?って続編かよ!続編があるのかよ!!!



終わった。こうして私のキンプリ体験は終わった。流れゆくエンドロールを見ながら、なんかすごい映像を見たな…と呆然としていた。
なんつうか宝塚とジャニーズを足して4をかけたような映像だった。もうそれしかない。なんかとにかくジャパンのその辺のエンタメを濃縮に濃縮した原液みたいな映像というか、カルピス原液一気飲み世界が輝いたのち死みたいな?

もうツッコミどころは山ほどあって、というかツッコミどころしかなくて、まずどうもフィギュアスケートのようにリンクのうえを滑っているらしいのだがわりとどこでも開催可能らしくてどうなってんの?氷解けないの?ていうか滑ってるのは氷の上なの??会場じゅうを滑ったりしてたけど一体何の上を滑ってるんだ。

あと対決だあ!!!!つってプリズムショー同士で(?)対決するシーンはもはや完全なる意味不明の異世界となっていて、よしやるぞ!つったら何故か穴だらけのエロいプラグスーツみたいなのに変身したんだけどもうなんか「えっ変身…いや変身くらいするか…いや変身!!!???????」という感じで流していいのかツッコむべきなのかさえわからず。そして謎のピチピチスーツ(穴だらけ)で踊りだすわけだが「最近の先輩はヌルいんよ!」とか「そんな女どもに媚び売りやがってストリートの名が廃るぜ!」みたいなこと言っておきながら、音楽が始まったら限りないアイドルプリズムショーであり「ストリート…とは……!!!?????????????????????????????」となること必至である。
さらにトルネードを起こし空から龍とエクスカリバーを召喚し腹筋でそれを防御し最終的に自爆する気かァ!!!!!!つってドッカーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーンつってドロー。

ドローなのかよ!!!!!!!!ていうか今の本当になんなの!!????
対決終わったら変身も解けて普通の服に戻ったし。えっ何だったの今の!!???変身?????????

噂の「イケメンのケツから蜂蜜」も理解した。蜂蜜出てたわ。パァラダァイス!つっていやまあほんとわけのわからないパァラダァイス原液って感じでシャブ感半端なかった。半端なかった、のだが。


そういう一見わけワカメな表面上の演出とは別に、物語の根底にあるのは、素敵なショーでみんなを幸せにしたい、と願う主人公が、その夢に近づいていくというごくごく王道のストーリーであった。

私はここ数年現実でSHINeeという人々を追っているファンであり、まさにあのプリズムショーでゆらゆらと暗闇にたくさん浮かんでいたペンライトのひとつをやっている。あれは私だ、と見ながら思った。キラキラキラキラァ!!!!!!!!という世界に魅了されてそこにある「幸せ」を享受し、そしてまた去ってしまったひとを思ってペンライトを消して悲しむ、そのたくさんの個別判別不能の個のひとつなのであった。

スタァが、誰も彼も「プリズムショーは素晴らしい!」と自ら信じ、そして「プリズムショーは素晴らしい!」と信じるファンを「幸せにする」ために舞台に立つ。
そこには微塵も、誰かを傷つけたり傷つけられたりというものがない。
そのステージに立つものが、そのステージを全力で肯定してその身を晒すとき、それを見るファンもまた全肯定されて昇華される。

それはファンにとってひどく都合のいい話でもある。

ステージをめぐる諸々については、その大量のファンの視線というものに晒されるステージ上の人物が生身の人間である以上、視線は必然的に暴力になりえるし、その大量の視線、「見られる」ということにおいて、ファンとアイドルは果たして同じ地平に立っているのか、もしかして時にファンはアイドルを「加害」する立場になりえる、というぐらぐらな世界のうえに成り立っている。

お姫様と騎士の話。騎士は力でお姫様を守るが、お姫様は実は身分的には騎士の生死与奪権を持っているのであり、しかしお姫様はこの男性中心社会においては弱者であり、騎士は強者でもある。どちらがどうと簡単には決められない構造のなかで、お姫様が心から騎士を愛し、騎士もまた心からお姫様を守りたいと思っているとしたらそれはハッピーエンドのラブストーリーである。しかしお姫様がその階級による生死与奪権をもって騎士をコントロールし、騎士は逆らえないままに仕事としてお姫様を守るほかないのだとすれば、不幸な昔話である。
そしてお姫様が実はもうすぐ無理やり他国の会ったこともない男と結婚させられることになっており、騎士への恋心からの行動が階級差ゆえに騎士へは「命令」となってその行動を縛っていることを、彼女は半分自覚し、半分は自覚しない。


私たちが求めているのは、心からのハッピーエンドのラブストーリーで、ファンもステージ上の人物もみんながその空間を心から愛している、ということ。
私たちが見たいというより体験したいのは、そのハッピーエンドのラブストーリーの当事者になれるその空間、ということ。

プリズムショーはすべてのひとがプリズムショーを心から愛するラブストーリーだった。
そしてそのラブストーリーは、アニメだからこそここまでやっても「許される」のだ、と思わずにはいられなかった。
現実の人間に、「私を心から愛して」と強制することは決してできない。たとえアイドルが、ステージの裏ではこんな仕事クソすぎてファンもクソだし今すぐ辞めたい、と思っていたとしても、それは仕方のないことで、ただ表面上さえラブストーリーに見えればそれでいい。
けれども、これはアニメだから、彼らが心から彼らのショーを愛していることを望むことができ、また彼らは本当に都合よく、彼ら自身のショーとファンを愛している。

この都合よさは、現実のアイドルにはそこまで望むべきではない、と思いながらも、本当は、本当のところ、本当のハッピーエンドのラブストーリーであることをやっぱり願っている私の願望の原液みたいなもので、それが原液のままキラキラに飾り付けられて出てきた映像がキンプリであった。
とめどなくツッコみながらも、私は心の底から滲み出る、この「都合のよさ」の苦い味を延々と感じで、だから実のところこの映画をあまり楽しめなかった。

あなたは私をすき、私もあなたがすき、これは本当に本当なんだよ!、というこの「都合のよさ」への願望を、どうやって飼いならしたらいいのか。
そんなの願ったらダメだってわかってますよって「きちんとした大人」ぶっているがその実誰より願っているのだ。年甲斐もなく本物のラブストーリーを。心からの愛されてるんですよということを。この願望をあるいはキンプリという原液で留めておければいいのに、できない。


「都合のいい」ものを、自分を絶対に傷つけないものをすきになりたいなあ、と思うのは、傷つく準備ができてないというより、普段傷つくことが多いから、絶対安全な場所を求めたい、という避難と逃避の裏返しだと思っている。
でもそんな「都合のいい」愛ばかり求めることは本当はできないし、やめなければならない。でも自分を変えたり社会を変えたりするのは大変だから、ペンライトを持ってその空間に閉じこもりたい。だって楽だし楽しいしせめてそこくらいそれでいさせてよ。

この苦みが胸にあふれて、全然シャブ効かなかった。現実を思い出すばかりであった。
みんなもキンプリちょっとキメてみて、でも効くかどうかはわからないよ。
私には効かなかった。