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腐ハウスブログ

腐女子4人でシェアルームしてます。

腐ハウスの毎日とそれぞれの毎日

さまよえる犬たちの遠吠えを聞きに(舞台「DOG's」感想 ※ネタバレあり)

ゆう

村田充さん主演の舞台「DOG's」を観てきました。

先日ちょっと2.5次元舞台のことを書きましたが

いつのまにやら俳優の村田充さんに盛大にはまっております……。充さんはペダステ三日目のライブビューイングではじめて演技を見て気になり、DVDを購入して友人と鑑賞会をやるうちにすっかりはまって、とにかくなまのお芝居を観たい!!! と今回観劇にいたった次第です。

ファンレターを生まれてはじめて書いたりして、自分のデリケートな部分を掘り起こしているような感覚に「冷静さジュセヨ……」とかつぶやいてのた打ち回ったりもしたのですが、それについてはまた後日。今日はとにかく感想書きます!

 

あ、ちなみに5/17まで上演していますので、興味のある方はオフィシャルサイトへGO! 当日券も少量ですがあるとうわさ。

 

以下、感想。あらすじ、ネタバレありです。

 

「DOG's」というだけあって全キャストが犬。

1970年代頃の日本を舞台にしており、野良犬たちがまだ町で暮らせていたころのお話。寂れた港町の空き地に住む大きな犬・ブルース(充さん)は、孤独を抱えながらもその理由を誰にも明かさず暮らしています。そのブルースの住む空き地を主軸に、野良犬一派や、飼い犬軍団、メンフィスというプードル犬との出会いや日々起こる小さな事件とともにお話は進んでいきます。

今回は充さん以外はダブルキャスト。teamBONEとteamJERKYと二つのチームがあり、わたしが観たのはteamJERKYのほうです。

若い人たちががんばってる! というのがまず第一印象。歌が得意なひとにはきちんと歌の見せ場を、ダンスの得意なひとにはダンスでの見せ場を、とにかく全キャストに見せ場があった、というのを強く思いました。全部のキャラクターに愛をもって、というのは本当で、じゃなかったらあんなにどのキャラクターにも見せ場がある、ってことはないと思う。

ブルースのエピソードは全体を通してきちんとあるわけだけれど、同時に狂言回し的な役割もあったようにも思いました。ブルースを中心に、時に脇に、どんどん人が入れ替わってそれぞれのいまやこれからを描いていくスタイルのスピード感あふれる舞台で、どの方も素敵だった。とくにC-05役のひらはらももゑさんが気になりました。かっこよかったな。

犬と人間の関係であったり、犬から人間への慕情、逆に人間から犬たちに与えられる理不尽などの問題も織り込んで作ってあり、犬の世界と人間の世界を重ねて語るような場面もあったようにも思います。

ただ彼らを犬として見るべきか、人間として見るべきか、というところで、ちょっとゆれました。もちろん犬だから、犬としてわたしは観ていたわけだけれど、彼らの口から語られる価値観が時々あまりに人間然としているとき、それは同時にメッセージでもあるのかもしれないけれど、これはどう観るべきかなあと迷ってしまった。人間と密にかかわって生活している犬だからそういうこともあるのかもしれないし、伝えたいメッセージのほうを優先したのかもしれないけれども。

メンフィスへの理不尽な扱い。人間の都合による避妊手術であったり、耳が奇形であることで家にもいれてもらえず、まずい餌を与えられる。それは現実にもあることで、かつ犬からしたら理不尽な暴力なわけだけど、事実としてそこまでは観られても、メンフィスに追い討ちをかけていくのが同じメスのキャンディだったりすると、オスを間においたメス同士の争い、みたいなかたちで場面は立ち上がってくるわけで、ようは男性の頭の中にあるファンタジーとしての「女同士の争い」に思えてぴたりと思考がとまってしまったところはありました。

追記:
なにがそんなに引っかかってるんだろうって考えていたけど、犬なんだし、オス同士みたいにかっこよくメス同士だってかっこよく戦ってよかったよね! ねちっこく暴力の被害者を責める、しかもそれがメスである、かつオスを巡ってもめる、っていうのは、どこでもよく描かれるわけだけど、それって男性にとって都合よく描かれすぎだと思ういつも。オスは最終的にかっこよく描かれてるんだし、メスにももっとかっこよさを! メスだって戦うよ! C-05は犬種的に強い、って設定だったけど、そうじゃなくたって犬だし! メンフィスとキャンディだったら性格や犬種を加味しても戦ったって何も不自然なことはない! ってちょっと思った!

で、好きな人の子どもを産めることが女の幸せ、みたいなのも、ちょっと。メンフィスのなんだろうか、うまくいえないけど、メンフィスの悲しみについてちょっと考えた。圧倒的な暴力の前になにもできなかったこと。思っていた未来が根こそぎ奪われること。それってめっちゃ悔しいし悲しいのだけど……うまく言葉にならなくて書ききれないのだけれど。なんというかメスの描写に関することは脚本、もうひとこえ、とは思いました。犬だから、昭和だから、って言われても、いま2015年だし! な! と受け止めるのがしんどかったです。

そんななかでのヒーロー然としすぎないブルースが響いてくるのかもしれないな、とも思いましたが。(メンフィスのすべてをゆるやかにうけとめたのはブルースだったし)(ヒーローといえばジャッキーがヒーローだったよね)

場面で好きだったのは、傷ついたメンフィスをブルースが自分にとって大切な場所に座らせて雨やどりするところ。すごく美しかった。大切なひととの再会ののちの遠吠え。すごくすごく美しかった。あとノゾミの勇姿と、ジャッキーとC-05親子の結末もやさしくて、よかったな。

どうやらチームが違うと演出がかなり違っているらしいと噂なので、出来ればteamBONEのほうも見たいけれども、1公演につき1回なのでがまん。すべての回の成功をお祈りしております!

余談ですが、前情報で上演後に充さんにお会いできるかもと聞いてはいたものの、さすがに、さすがに、そんな勇気はなく……そっと手紙だけポストにいれて帰ってきました。家についてからみんなに「えええええ」って言われた。ごめん、本当に臆病で。今日は舞台見られただけでしあわせでした。充さんの舞台は来月も観に行く予定なので、いまから楽しみ!

 

さらに余談ですがメンフィスって聞くとつい王家の紋章を思い描くのはわたしだけではないはず。